肩鎖関節が脱臼といっても、じん帯の損傷の状態で治療の方法は変わってきます。
私の場合、肩鎖関節の脱臼で結果的に手術したのですが・・・。
肩鎖関節が脱臼していると言われたのは高校生のときでした。最初はうちみ・捻挫くらいに考えていたところ、あっという間に左側鎖骨の一番左端から肩口にかけて、触ることもできないほど痛みがひどくなってしまい、学校を早退して整形外科病院に転がり込み、レントゲン撮影をし、それを見ながら医者が、肩鎖関節脱臼との診断をしたのでした。なぜ耳慣れない肩鎖関節が脱臼してしまったのかというと、原因は体育の授業で行った走り幅跳びの着地にあったのです。意外に思われるかもしれませんが、着地するときというのは状態は前傾姿勢になって、膝は折り曲げられていて、ちょうど膝を抱え込んで座っているようなものです。当時の私は体が柔らかく、180度足が開き、胸を地面につけることができました。そのため、走り幅跳びの着地の際に、自分の膝で鎖骨を打ってしまい、肩鎖関節を脱臼してしまったのです。直後は我慢していたのですが、そのうち脂汗がにじみ出てきて、周りの友人が異変に気づいてくれて整形外科病院に直行したというワケです。
肩鎖関節の脱臼と言ってもピンとこない人が多いと思います。鎖骨と肩甲骨がつながっている部分を肩鎖関節といって、そこを脱臼してしまったのですが、脱臼くらいだったらそれほど時間もかからず治療できるだろうと思っていたのですが、ことは治療などという簡単なものではありませんでした。肩鎖関節の近辺には靭帯(じんたい)が3本あって、それぞれが互いの位置を一定に保ち、関節がずれることを防いでくれているのですが、私の場合、この3本の靭帯がけっこう激しく損なわれていたらしく、お医者様から「ハイ、手術ね、親御さんに連絡して手術すると伝えて」と事務的に言われ、その日のうちに手術ということになってしまいました。気の弱い私は「手術」と聞いただけで目の前が真っ白になり、正直な話、そこから先のことは記憶が完全に飛んでしまっています。我に返ったときは左腕を三角巾で吊った状態で、その後、約2ヶ月ほどだったと思うのですが、三角巾と仲良くしていました。
さて、手術をしてからほどなく学校へは復帰したのですが、私を待ち受けていたのは整形手術をしたのではないかというウワサでした。確かに整形手術はしたのですが、あからさまに顔を整形手術したとは言いづらいので、カモフラージュのために三角巾で左腕を吊っているに違いない、しかし、顔が良くなったとは思えない。もともとの下地がよくないのだから、それは仕方のないことではないか、いやあれは整形手術が失敗したから、何も変わっていないのだ・・・など、場所がちょっと違うのですが、面白おかしくいいように言われておりました。さて、手術後の私ですが、順調に回復し固定ボルトも予定通り外し、リハビリテーションもこなし、お医者様からも完治したとお墨付きもいただいたのですが、あれから10年ほど経過した今も、左腕をまっすぐ上に挙げることができず、無理をすると痛みが走る状態です。利き腕でなかったのが不幸中の幸いとも思いますが、肩鎖関節の脱臼は後が大変であることを10年以上経った今にして知りました。